2008年5月24日(土)

スポーツ・運動

【剣道日誌】試合

子が今年から試合に出ることになった。いままであまり考えてこなかった「試合に勝つこと」を思うと少し複雑だ。

「負けていいから、真っ直ぐ大きく思い切っていきなさい」と言っても、本人はやはり「勝ちたい」。

試合是非論は以前からある。

「勝つことに走って本来の剣道が見失われる」「試合の緊張感と勝つことの喜びは大切だ」…。

合気道は試合がない。あえて試合を否定することでお互いを引き出しあい合気を作り出すという。

剣道も打った打たれたではなく正しく打つ(理合のある打ち)ことを目標に稽古をする。これは互いを高めあう「感動する打ち」となる。故大塚忠義高知大学教授はこれを「一撃の美」と表現した。

子供の剣道の最初はしつけである。やがて勝ち負けが評価となっていくのは仕方がないが一時期のことである。「生涯に渡る剣道」「社会のなかにおける剣道」の軸をぶらさずにいることが勝ち負けだけではない試合の質と教育的効果が期待できる。

試合は大奮戦の結果準優勝してしまった。本人の鼻の穴は大きく膨らんでいた。