2023年9月29日(金)

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アクセルとブレーキの踏み間違い

 アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が多く発生している。公益財団法人交通事故総合分析センター(イタルダ)による分析をもとに書かれた毎日新聞デジタル版に興味深い記事があった。

 運転は「認知」「判断」「操作」の繰り返しである。事故は、各動作のエラーにより起こる。例えば、認知エラーとは「赤信号」であることを視覚で認め知ることを見逃す。判断エラーとは、合流時右からの車両は認知し譲ってくれると判断したが、譲ってくれなかった。そして操作エラーとは、それら状況に適応したハンドルやブレーキを動かすべきところ、アクセルを踏んでしまった。動作エラーと事故の関係が理解できる。踏み間違いは動作エラーである。

 高齢ドライバーが増えるに比例し、踏み間違い事故が増え、特に駐車場が多く統計では平成14年~平成18年が年間約700件のところ平成24年から27年の統計では、75歳以上では、1500件と倍の件数になっている。筆者はここに注目し、アクセルとブレーキを踏む態勢を調べたところ、バックなどでの態勢に、体の柔らかさが関係していることを立証している。また、パニック等により踏み間違いが起こることも多く、パニックに陥らない状況をつくりだす運転(急発進急ブレーキ急ハンドル)をしないなどが、その防止と考えられている。

 交通事故の様々な要因のなか、心の持ちよう、体調姿勢等に気を配ることで防げる事故類型があることに気づかされる。

参考文献

毎日新聞デジタル2022年12月18日

イタルダインフォメーション 交通事故お分析レポート124号