2013年6月20日(木)

スポーツ・運動

【剣道日誌】心の持ちよう

 今年も全国中学生剣道大会の予選が各地で始まった。小江戸と呼ばれる川越も3日間の日程が無事終了し栄光に輝く者、悔しさに包まれる者、悲喜こもごもの戦いだった。団体、個人ともに出場した娘はこんどこそという思いだったが、あえなく団体はリーグ落ち、個人は1回戦敗退。剣道は勝負だけではないと思いながらも、娘の不甲斐なさに嘆いてしまう。

 試合で力を出し切れない生徒は特に緊張が度を超して「あがってしまう」ようである。少しの緊張はよい結果をもたらすと信じているのだが、あがってしまうとどうしようもない。声をかけても上の空、自分が自分でなくなっていくようだ。意気込みすぎて力が入ってしまう者、緊張どころか逆に緩みっぱなしの者。昔、本木雅弘が主演した「シコふんじゃった」というダメダメ大学相撲部の映画を思い出す。

 剣道には驚・懼・疑・惑という心の動きに支配されてはならない「四戒」という教えがある。これらの思いが特に大舞台で湧き上がってくるのが自然だとすると、湧き上がってくる恐怖や惑いなどを心に留めないことが大切に思う。剣道は技だけではなく心の動きに大きく左右されるために生徒たちに「心の持ちよう」をどのように伝えればよいか、来年に向けての課題である。